備忘録

元翻訳者。英語、本、映画、その他なんでも、日々、感じたことやメモなど書きます。

海賊とよばれた男

今、読んでいるこの本、

海賊とよばれた男 上

海賊とよばれた男 上

 

  図書館から借りましたが、すごい人気でずーっと前に予約して、図書館からお知らせが来たときにはいつ予約したのか、なぜ自分がこの本を予約したのかが思い出せないくらいでした。

たぶんテレビか雑誌かの推薦本だったのだろう、とは思いますが。

第二次大戦後の混乱期に、既得権益と戦いながら会社を復興させていく石油会社の社長の話です。出光興産の創業者をモデルにしたということですが、実話だと思うと驚きます。個人の利得よりも国のためにひたすら働くのですが、国内の石油団体からは目の上のタンコブ的な存在となりいじめられ村八分にされていますが、そんな中、主人公の姿勢に感銘して助けてくれるのはなんとアメリカのGHQの人たちでした。

まだ読んでいる途中なので、今後、どんな展開になるのかはこれからのお楽しみなのですが。

少し前にテレビで「鈴木商会」のドラマがやっていましたが、これもちょうど同時期の明治に創業された会社です。こちらは短命だったようですが、この会社の流れを汲む会社が今もたくさんあるようです。(ウィキペディアによると)

明治の新体制になり世の中が大きく変わっていく中で、第一次世界対戦(1914-1918)、関東大震災(1923)、第二次世界大戦(1941-1945)と一連の災害、戦争が次々と起きたこの時代に生きた人たちはどんなことを思って日々暮らしていたのだろう、と思います。

今のNHK連続テレビ小説花子とアン」もやはり同時期のお話です。主役の花子は「赤毛のアン」の翻訳者ということもありとっても興味あるので、この番組の元となった本、アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫) 

をちょうど読んでいたところに図書館からお知らせが来て、今、「海賊と~」に切り替えて読んでいますが、どちらも時代背景が似ていてすごい偶然だなぁと驚きます。予約してたことさえも忘れていたくらいなので、余計に。自分が引き寄せているのか、それとも今どきが明治ブームなのか。

その時代にくらべたら今はとても平和な安定した時代です。でも昔の人たちが創ったいろいろなものを土台にして今の世の中ができていると思うし、小説を読んでいるとその時代の人たちの熱い思いがすごく感じられます。こんなのんびりした時代に生きる自分も少しは世の中のためになることができたらな、と思う今日この頃です。