備忘録

元翻訳者。英語、本、映画、その他なんでも、日々、感じたことやメモなど書きます。

「翻訳とは何か」&「英単語のあぶない常識」

家の本棚を整理整頓しつつ、「積読」的な辞書、参考書、翻訳関連書籍を改めて精査する、という作業をしています。シンプルに言うと、勢いで買ったはいいものの手つかずで読んでもいない本をもう一度読んでみているということですが。

改めてタイトルなどを眺めていると、興味深い、とても良さそうな本がたくさん並んでいます。自分で買っているので、当然と言えば当然なのですが。今まで長いことほっておいたのが、今更ながら悔やまれます。

中でも、最初に読み込んだのが、山岡洋一先生の「翻訳とは何か」、そして続編として(私の中で)、今、読むというか勉強しているのが「英単語のあぶない常識」です。

「翻訳とは何か」は、フリーになって間もなくのころに一回読んでいますが、あれから5年ほどたった今改めて読んでみると、新たな発見があってとてもおもしろかったです。

後半部分に翻訳学校についての厳しめの見解があり、そこまで言うか、とツッコミを入れながら読んでいましたが、自分はかなり影響を受けてしまいました。学校行こうかなぁ、なんて考えてましたが、自習することに決めましたので。

フリーになる前は翻訳学校にもたくさん通ったし、専門分野について学んだり、先生だけでなく一緒に学んだ人たちから情報や刺激を受けることもできるので、学校も無駄ではないかと思います。ただ、確かに翻訳の技術を学ぶのは自分でコツコツとやる方が、特に今の私には合っているのかなと思います。お金も高いですし。今は単発で受ける勉強会が役に立ってます。

「英単語のあぶない常識」の方も、こちらは具体的な英単語についての解説書で、辞書にはない、学校では習わない単語が持つ本来の意味が解説されています。早速、日々の翻訳に役立つようなものです。たくさんの用例を調べて、単語が実際にはどのように使われているかを具体的な数字とともに比較しているので説得力があります。これを読んでいると、タイトルの通り、なんでこんな訳語が常識のように一般に広まってしまったのだろう、という疑問が生まれます。

自分の積読本はまだまだ山積みで、さらに新規に本を購入し続けてしまっているので、ありがたいことに自習の材料はこれからも事欠かなそうです。