備忘録

元翻訳者。英語、本、映画、その他なんでも、日々、感じたことやメモなど書きます。

映画「MINIMALISM」

英語の勉強にと何気なくNETFLIXで観たドキュメンタリー映画です。

ミニマリスト」という言葉自体は聞いたことはありましたが、これはこんな風にアメリカで広まったのかと知り、とても興味深かったです。調べてみるとミニマリズム自体は1960年代には出てきていた言葉のようですが、映画の中では現代の物であふれた社会、宣伝広告に踊らされて次から次へと物を購入していく現代人が物を手放すことで、本当の幸せを得ることができる、というような内容です。

使わないのになんとなく所有しているものを処分するという話だと思いますが、この映画の中ではまるで宗教のようで、小さな家に引っ越しまでするような人たちが出てきます。

幸か不幸か、日本の住宅事情では、やむを得ず小さな家に住んでいる人たちがたくさんいるかと思います(私も含めて)。なので、狭い空間をいかに工夫して使うかという感覚は日頃から鍛えられているような気もします。日本はアメリカと比べたらまだ質素かもしれません。が、やはりモノがあふれているのは同じ状況です。

自分個人の生活に取り入れるという意味では、必要ないものを捨てるという作業で、自分は何を必要としているのかを改めて考える機会にもなるし、生活スタイルとしてぜひ取り入れてみたいです。

ということで、今、日々コツコツと捨てる作業をしています。だいぶ物は減りましたが、まだまだスッキリ感が足りません。仕事関連のものは特に、いつか使うかもしれないと思う資料や本が増えていてごちゃごちゃしています。

これは自律神経のバランスにも良くなさそうです。自律神経関連の本をたくさん出版されている小林弘幸先生の「自律神経にいいこと超大全」という本に、ミニマリズム的な生活様式は自律神経のバランスを整えると書かれていて、片づけについてたくさんのページが割かれています。

当然かもしれませんが、翻訳者は本好きな人が多くて、本に囲まれていることで幸せを感じるような人が多いのではないでしょうか。「つんどく(積読)」などは日常茶飯事。ちゃんと読むかどうかはさておいても、本をたくさん所有していること自体がカッコイイみたいな雰囲気もある気がします。

自分にもそんな考え方が染みついているようで、本を手放すことにはかなり抵抗があります。ただ、冷静に考えたらいつか読む時が来るのかは不明。というか、いつか読む確率はとても低そうな気がします。さらに言えば、いつか読むかもしれない本、あるいはとっても気に入って捨てたくない本というのは意外とはっきりとしているような気もします。なので、そうじゃない本は勇気をもって処分していこうかと。

紙の書類もこの機会に捨てようと思い立ち、ScanSnapというスキャナーを購入しました。こういう機器があるということはネット情報などで知っていましたが、使ってみると驚くほどに便利な機械でした。すごいスピードで一気に両面スキャンしてくれて、設定しておけばPCのフォルダーなり、エバーノートなりへ自動的に流し込んでくれます。なんでもっと早く買わなかったのだろうと後悔しています。

過去の勉強会でもらった紙の資料などもたくさん溜まっているので、ひたすらスキャン中です。

先日、久しぶりに増上寺に行きました。無駄なものは何もない、塵一つないあの佇まいは究極のミニマリズムだなと思いました。憧れます。毎日少しずつ、あれを目指して頑張ります。

ちなみに映画のMINIMALISMは、話されている英単語が難しいものが多くて英検1級の勉強にもちょうどいいレベルでした。